2012年 08月 05日
孤独死・餓死をうまない社会を…生活保護をめぐる問題について |
本来生活保護の申請は、本人が「保護を受けたい」といえば、それだけで申請行為となり、その瞬間に福祉事務所は原則14日以内に保護を開始するか却下するかの決定を行う義務を負うことになっています。
しかし山下芳生(よしき)衆議院議員が8月2日社会保障・税一体特委で行った質問によると、今年の1月~3月の間だけでも孤独死や餓死は11件。過去においても、1987年札幌市、2007年北九州市など “保護受給申請をさせず相談に留める”対応や「就職した」と市職員に虚偽報告を強いられ生活保護を打ち切られるなど、生活保護行政の「水際作戦が問題になりました。 しかし、今回は一人で生活しているのではなく、高齢者や障害のある人たちとその介護をしている人という、複数で生活している家庭での餓死・孤立死が相次いでいるのが特徴です。
●1月12日 釧路市 84歳の認知症の夫と72歳の妻。妻の病死後、灯油が切れ凍死。要介護者のリストから外れていた。
●1月20日 札幌市白石区 42歳の姉(病死)と40歳の障害をもつ妹(凍死)。
●2月13日 立川市 45歳の母親と4歳の障害をもつ子。母親が病気で倒れた後、子が衰弱死。
●2月20日 さいたま市 60歳代の夫婦と30歳代の息子。昨年夏から家賃・水道料未納、部屋に食べ物はなし。所持金は数枚の1円玉だけ。年末には面識のない近所の人に「お金がないので」と借金を申し込むまで追い詰められていた。住民票なし。
●3月7日 立川市 都営アパートで95歳の認知症・ねたきりの母親と63歳の娘。職員が安否確認で発見。
●3月11日 足立区 73歳の男性と84歳の女性(病死)。近所づきあいはあったが、親族は何十年もあっていない。
●3月14日 川口市 92歳の母親と64歳の息子(病死)
●3月23日 入間市 75歳の母親が死亡、45歳の精神疾患の息子は母の死後10日後発見・救出。
●3月25日 世田谷区 都営アパートで93歳の父親が白骨死体、62歳の息子が自殺で発見された。
●3月27日 南相馬市 69歳の認知症の母親と47歳の病気の息子が凍死。
●3月30日 鹿角市 90歳代の母親と60歳代の息子。
山下議員は、これらの事件の中には生活保護で助けられる人もいたと考えられこと、1月に起こった札幌市白石区の姉妹餓死事件では、3回も福祉事務所を訪れたにもかかわらず、申請書が渡されないまま「就労」を求められていたことを指摘しています。
6年前に三原市に住むようになって「尾道生活と健康を守る会」の活動に参加するようになりました。多重債務を抱えて国保税が払えず保険証が無い、家庭内暴力で離婚したいが、収入も住まいもなく、病気も悪化しているなど、深刻な相談を受けるようになりました。法律事務所や病院なども行き来しながら、「生活保護」の受給申請のために福祉事務所と話をするケースがほとんどです。
最近気になるのが、自民党中心に「生活保護行政の適正化」と称して、まず保護費の削減ありきの主張があることです。同じ8月2日に特別委員会で審問した片山さつき参議院議員は「平均給与は15%下がっているのに、保護費は0.7%しか下がっていない…」など、自民党が押しすすすめてきた労働法制の規制緩和の結果、労働者の収入が減少していることを理由に、保護費の削減を要求するなど、本末転倒としか思えない質問を行っていました。彼女は自分の事務所に(生活保護について)激励の電話やファックスが多く寄せられていると胸を張っていますが…
しかし山下芳生(よしき)衆議院議員が8月2日社会保障・税一体特委で行った質問によると、今年の1月~3月の間だけでも孤独死や餓死は11件。過去においても、1987年札幌市、2007年北九州市など “保護受給申請をさせず相談に留める”対応や「就職した」と市職員に虚偽報告を強いられ生活保護を打ち切られるなど、生活保護行政の「水際作戦が問題になりました。 しかし、今回は一人で生活しているのではなく、高齢者や障害のある人たちとその介護をしている人という、複数で生活している家庭での餓死・孤立死が相次いでいるのが特徴です。
●1月12日 釧路市 84歳の認知症の夫と72歳の妻。妻の病死後、灯油が切れ凍死。要介護者のリストから外れていた。
●1月20日 札幌市白石区 42歳の姉(病死)と40歳の障害をもつ妹(凍死)。
●2月13日 立川市 45歳の母親と4歳の障害をもつ子。母親が病気で倒れた後、子が衰弱死。
●2月20日 さいたま市 60歳代の夫婦と30歳代の息子。昨年夏から家賃・水道料未納、部屋に食べ物はなし。所持金は数枚の1円玉だけ。年末には面識のない近所の人に「お金がないので」と借金を申し込むまで追い詰められていた。住民票なし。
●3月7日 立川市 都営アパートで95歳の認知症・ねたきりの母親と63歳の娘。職員が安否確認で発見。
●3月11日 足立区 73歳の男性と84歳の女性(病死)。近所づきあいはあったが、親族は何十年もあっていない。
●3月14日 川口市 92歳の母親と64歳の息子(病死)
●3月23日 入間市 75歳の母親が死亡、45歳の精神疾患の息子は母の死後10日後発見・救出。
●3月25日 世田谷区 都営アパートで93歳の父親が白骨死体、62歳の息子が自殺で発見された。
●3月27日 南相馬市 69歳の認知症の母親と47歳の病気の息子が凍死。
●3月30日 鹿角市 90歳代の母親と60歳代の息子。
山下議員は、これらの事件の中には生活保護で助けられる人もいたと考えられこと、1月に起こった札幌市白石区の姉妹餓死事件では、3回も福祉事務所を訪れたにもかかわらず、申請書が渡されないまま「就労」を求められていたことを指摘しています。
6年前に三原市に住むようになって「尾道生活と健康を守る会」の活動に参加するようになりました。多重債務を抱えて国保税が払えず保険証が無い、家庭内暴力で離婚したいが、収入も住まいもなく、病気も悪化しているなど、深刻な相談を受けるようになりました。法律事務所や病院なども行き来しながら、「生活保護」の受給申請のために福祉事務所と話をするケースがほとんどです。
最近気になるのが、自民党中心に「生活保護行政の適正化」と称して、まず保護費の削減ありきの主張があることです。同じ8月2日に特別委員会で審問した片山さつき参議院議員は「平均給与は15%下がっているのに、保護費は0.7%しか下がっていない…」など、自民党が押しすすすめてきた労働法制の規制緩和の結果、労働者の収入が減少していることを理由に、保護費の削減を要求するなど、本末転倒としか思えない質問を行っていました。彼女は自分の事務所に(生活保護について)激励の電話やファックスが多く寄せられていると胸を張っていますが…
by hirosima6kujcp
| 2012-08-05 11:50
| 社会保障政策